2011年12月24日

アニメ「アイドルマスター」最終回(第25話):最後に残念なことになりました

 う〜ん、結局24話後半の流れを肯定したまま、最終回で仲良しEND。23、24話をスキップしてれば素直に楽しめたと思うんですが、24話の後だと、成長することを放棄した過度に内向きのコミュニティーに見えて、気持ち悪さが先行。なぜに最後の最後にこんなことになってしまったのか。アタマにきたので、絶賛放置中のブログを更新してみました(笑)。
 ちなみに私はアイドルマスターはアニメしか見てません。

■ 個々の成長よりも、仲間と一緒に過ごすことを優先する集団のありえなさ


 学校の部活動ならいざ知らず、曲がりなりにもアイドルとしての道を進み始めた彼女達にとって、個々の成長よりも仲間と一緒に活動することを優先するという行動がいかに愚かでありえないことかは、今更議論するまでもないと思います。制作サイドも、千早のセリフを通して何度も言っている。しかし、美希に単独新規の仕事を蹴らせることで、仲間と一緒の活動優先を強行。アニメだけ見てると、765プロがなんでその選択をしなきゃいけないのかがサッパリ分かりません。美希にドヤ顔で「前に進むには、帰れる場所(としての765プロ)が必要だから」なんてムリヤリ言わせてますが、そりゃ家庭が崩壊してて765プロを「帰れる場所」にするしかない千早や、みんなと楽しくアイドルしたい春香(この動機もピンと来ないが)は諸手を挙げて賛成するでしょうけど、他のメンバー、例えばアイドルとしての意識が高い伊織や宇宙人ライクな貴音、家庭円満なやよいあたりは、なに言ってんのこの人、と思ってもおかしくはない。そういう個性を無視して、765プロは春香を中心とした護送船団方式じゃないとダメですね〜なんてのは、他のメンバーを馬鹿にしてるとも取れます。
 また仮に家族的な絆でOKだとしても、本物の家族だって、いつかは子供は成長して独立していくべきモノ。765プロのアイドルは永遠に成長せず、いつまでも箱庭のような空間でキャッキャウフフしてれば良い、ということなのでしょうか。彼女達はまだ子供だから今は…、とか、春香が立ち直るまで…といった一時的な方針ならまだ共感できたんですけど。幼女向けのプリキュアでさえ、異世界から来た仲間は最後にキッチリお別れするのに、何やってんでしょうかこのアニメ。

■ 最後の最後でいきなりハシゴを外される


 と、ひとしきり文句を書きましたけど、始めからそういうものだと分かっていてケチを付けるのは、野暮な行為です。例えば、私がこよなく愛するエロゲ・ギャルゲに対して「さえない主人公が女の子にモテモテとかありえない」などと批判されても、これはそういうシチュエーションでハァハァすること前提のジャンルなんだから、「嫌ならやるな」と言うだけ。
 一方、アニメのアイドルマスターは、アニメだけを最初から見てると、こんなオチになるとは想像しにくいんですよ。11話で竜宮小町のアイドルとしての責任感を強調したり、13話で同じく竜宮の伊織に、ライブに間に合わないことへの不甲斐なさから泣かせまでする。

iorinaku_l.jpg
13話より。トイレを我慢している訳ではない。たぶん

 極めつけは22話で、春香の呼びかけで皆忙しい中でも集まって、クリスマスパーティーを開いた時。例によって意識の高い伊織が「忙しいことはいいこと。ファンと過ごすクリスマスの方がアイドルらしい」と言い、これを受けて千早が「少しずつ変わっていくことが、前に進むということかも知れない。でも、変わって欲しくないものもある」→春香「うん!(ニッコリ)」。

22_haruka.jpg
22話より。千早との会話の後、吹っ切れたような笑顔を見せる春香

 これを見て、「たとえ頻繁に会えなくなっても、みんなとはぐくんだ絆は無くならない」的な方向で決着したと感じる人が出るのは、ごく自然なことです。いや、実はこのときでも春香と千早は皆で集まることに執着していた、ということにしても、少なくとも伊織はそうではない。それで24話のあの結末になるのは、こちらとしてはホントにビックリ。いきなりハシゴを外された格好です。もう夢オチ級のひどさ。それまでのデキがいいだけに、文句の一つも言いたくなります。
 765プロは皆で一緒に、っていうのはアイドルマスターにとってそんなに大切な命題なのでしょうか。幅広く受け入れられそうな22話のオチで止めておくのではダメなのか。実にもったいないと思います。


■ それでも伊織は素晴らしい


 結局これを書きたいだけだったのかも知れません(笑)。
 アニメのアイドルマスターはどの娘も良い子ばかりですが、唯一のツンデレ枠である伊織は私のど真ん中ストライク。理不尽なツンは極力抑えられる一方で、仲間想いで世話焼きな部分がかなり強調されてます。加えて竜宮小町のリーダーとして先行して皆を引っ張りつつ、いざとなれば裏で汚い仕事も辞さない。ほとんど完璧超人です。であるがゆえに主人公には適さない(成長をドラマチックに描きづらい)わけですが、アニメのアイドルマスターは彼女無しではひどく味気ないものになっていたと思います。出番の多さこそ御三家(春香、千早、美希)に譲るものの、人間的に非常に魅力的に描写されたという意味では、十分優遇されていたといえるのではないでしょうか。
 以下、伊織を中心に好みのシーンを備忘録的に。

 1〜4話は基本的につまらなく、録画も残ってません。作画良好で見た目が可愛いので、視聴を続けてた感じです。
 5話の水着&温泉回は、二次元オタとしては反応せざるを得ません。修学旅行的な楽しさもツボ。千早の貧乳あおりなどのコメディも良かったです。また、ここで真が実は女の子と知ったのは衝撃でした。アイマスに男の娘がいることは風の噂に聞いていたので、てっきり真かと(笑)。

05_titi.jpg
面倒な娘だと思ってた千早も、このシーンで親近感が

 6話はなんといってもSMOKY THRILLのライブシーン。今でもアニメの中ではベストのライブ。合間に入る真のハッとした表情や、美希の微笑みもGood。このへん芸が細かいと思います。

06_makoto.jpg
伊織の真剣な表情に驚く真。このカットは大好き

 そして7話ですよ。お話も作画も挿入歌(キラメキラリ)も、文句の付けようがない。伊織が中学生の割には人間ができすぎている、とかは些細なことです。マイベストなお話。あまりアイドルとは関係ない話でしたけど。

07_iori.jpg
この話を見て、伊織に惚れないツンデレ好きは恐らくいない

 続く8話も、あずささんの天然お姉さんキャラの魅力爆発。延々とウェディングドレス姿だったのも素晴らしい。これ以降、このアニメが毎週楽しみになりました。

08_azusa.jpg
女神降臨

 9話はコメディ主体で楽しめましたけど、亜美真美の区別は髪型見ないと不可能。原作ファンは言動で分かるのだろうか?

09_amimami.jpg
喋らなければ美少女

 765プロの結束が初めて見れた10話は、伊織の活躍もあり、最後はベタな展開ですが燃えました。ちょっとしたイザコザを起こさせるのに伊織と真はうってつけな訳ですが、仲の良いケンカ友達のような関係で良かったです。

10_iori.jpg
芸能界に巣食う悪を討つ(THE 七光り)

 11〜13話はフラフラしてた美希がアイドル道をばく進するキッカケとなるエピソードで、上手くまとまってたと思います。「うそつき」メールで軽く鬱になりましたけど、後の千早・春香の重さに比べれば可愛いモノでした(笑)。自分Rest@rtはメロディもいいのですが歌詞も良く、ついつい口ずさんでしまいます。

13_yukiho.jpg
雪歩の不意打ちウィンクに萌え死傷者多数

 ここで14話で一気に知名度が上がってしまうのが、ストーリー構成上の唯一の不満点。13話で初めての大きなライブに緊張する初々しさが良かったし、苦労を重ねて上りつめていく描写が見たかったので、これは非常に残念。そのせいもあって14話はサッパリでしたが、続く15話のコメディ回がとても楽しく、これはこれでアリだなと気持ちを新たにしました。

15_yayoi.jpg
違和感ゼロ

 16〜19話は、それぞれ担当するキャラの個性が出てたと思います。女の子扱いを望む真だけは、これまで男勝りの言動が多かったので違和感ありまくりでしたけど(笑)。挿入歌「自転車」は個人曲で一番好きなのですが、これも歌い方や歌詞がまんま男ですからね。でも最後は可愛かったです。

17_makoto.jpg
頬染めは正義

 そして18話は、私が伊織好きということを差し引いても、素晴らしいデキだったと思います。ほぼ無名の律子をサプライズでステージに立たせるなど罰ゲームもいいとこですが、それを上手く活かした竜宮小町の絆の描写に感動。7話に次いで好きな回です。律子の髪型とメガネが拘束具と言われる理由もエンディングで納得。あれはやばいですホント。

18_ritsuko.jpg
夢中で歌う律子を伊織とともに見守る亜美。これも好きなカット

 20話は、千早をダシにした春香のお話というイメージ。もちろん千早復活の過程は丁寧で良いのですが、それ以上に春香の行動に感情移入できる。メンタルが異常に強い、唯一正体不明のキャラだった春香に、ようやく親近感が湧きました。プロデューサーの活躍も見逃せませんが、彼がまともに働いたのはここぐらいだったかな。ともかく、いざとなればピンチの仲間を皆で支えるという、765プロの絆の強さが垣間見れるお話でした。なんでここまでではダメなんだろ?(←しつこい)。

20_iori.jpg
伊織好きとして、思わずもらい泣きする彼女が写るこのカットは見逃せない

 961プロとの決着をつける21話では、ようやくジュピターに見せ場が。名曲「眠り姫」をバックに、冬馬の熱い叫びや両社長の邂逅を見せる演出はカッコ良かったです。私はジュピターは好きなので(ツンデレなので)、もう少しこう、内輪で話が完結しがちな765プロに風穴を開けるような役目を果たして欲しかったです。

21_tohma.jpg
春香×冬馬は性癖的にもあり(ドSとM)

 21話では伊織ファンに思いもよらないボーナスシーンも登場。ミュージックバーで黒井社長につっかかりそうになる場面ですが、これ別に無くてもストーリー上全く問題無いし、単純に突っかからせるだけでもよかった。それをわざわざ入れて、しかも千早が萎縮するのをめざとく確認してから突っかけさせるという、仲間想いの伊織の気配りと行動力をこれでもかと魅せるシーンに。加えて作画もハイレベル。これをねじ込んだスタッフは絶対伊織好きでしょ、と勘繰らずにはいられない名場面でした。

21_iori.jpg
伊織ファンに対する明確なご褒美

 22話は、クリスマスにそれぞれが求められる場所で地に足着けた活動を行うも、最後には春香の呼びかけに応えて全員集合。いつまでも同じではいられない、それでも変わらないモノもある、というような話にも見えましたが、違ったようです。ともあれ、最終回にしてもおかしくない締め方でした。

 23〜24話は春香のお話。今ひとつ掴みきれなかった春香のキャラが、いよいよ明らかになるかと期待しました。みんなとのすれ違いに何とか抵抗しようともがく春香に、美希の空気を読まない「それは違うって思うの」発言が追い打ち。頼みのプロデューサーを自らの手で病院送りにしたあまりの衝撃に、ついに暴走を始める春香。ここで再び登場の美希の正論攻撃に、アイドルとしての自分が分からなくなる。果たして春香はどうなってしまうのか! と、24話前半までは実に丁寧に春香を追い込み、彼女がどのような答えを出すかを視聴者が固唾を飲んで見守る展開に。ここまでは良かったんだけどなあ。以降は前述。最終話を見終わった感想は某白髪の監督ではないですが、「まるで成長していない・・・」。しかし私はこう返したい。「それでも伊織なら・・・伊織ならきっと何とかしてくれる・・!!」。


 結局のところ、私が伊織好きだからこそ、今回の結末に納得がいかないわけです。くどいようですが、アニメの24話までのお話の中で、765プロに家族の絆≒帰れる場所を求める必然性があると描写されたのは千早だけですし、みんなと楽しくアイドルすることを何より優先させたいのも春香だけ。これにカン違い発言を強いられた美希を加えてもいいですが、他のメンバーは否定しろとまでは言いませんけど、多少の温度差はあって当然です。特に、竜宮小町でトップアイドルを目指す意識が強く、ファンのことを最優先に考える、私の愛した伊織はね!!(←馬鹿)。その辺の描写なしで終わってしまったので、みなが無個性に同じ方向を目指す新興宗教のような気持ち悪さが残ってしまいました。大好きだったキャラが、最後の最後で突然宗教に入信。いやホント、24話を見終わったときは愕然としました。

 唯一の救いは、その他のメンバーが3人の考えに積極的に賛同する直接的な描写も無かったこと。というわけで私の中では、仲間想いの伊織が、
 「美希はほっといても大丈夫だとしても、春香と千早はこのままでじゃダメね。仕方ない、二人が独り立ちできるようになるまで、家族ごっこしながらサポートしてあげなくちゃね!」
 ってな感じで世話を焼いてると脳内補完しておきます(笑)。

 もしアニメの2期があるのなら、ぜひ彼女達の人間的な成長→その結果としての765プロ依存からの脱却をみせて欲しいです。

posted by LENDL55 at 14:32| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | アニメ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。